遺体科学の挑戦 ― 2008年10月23日 22時21分22秒
遺体科学の挑戦 遠藤秀紀 東京大学出版会
前に読んだ 失敗の進化史の遠藤先生のほかの著書
遺体科学とは、無制限無期限にて遺体を謎として
解剖し続ける、のちに役立てる学問として
熱く研究を続ける遠藤先生の熱意がひしひしとと伝わってきます。
もし、この本を高校背の時に読んだら、農学部獣医学科に進んでいたかもしれない!ってほどとても熱意がこもっている本でした。
単純に、死んだ動物を理解するために解剖をする、
そう思っていましたが、遺体科学は、過去に解剖したものでも
すべてまたあらためて解剖するのです。
動物園で動物がなくなったら、どんなことがあっても引き取りに行きます。
過去に解剖した動物なら、解剖する必要はないのでは?
そう思いますが、違うのです。
同じように見えるような動物でも、違いがあります。
その時には「どうしてそうなっているのか?」それは謎として残されたとしても、それらの標本が、積もり積もることで、見えてくることがあるかもしれない。
その時だけでなく、未来に、謎を解明できるかもしれない材料として、現在の遺体を、ただの死体にするのではなく、謎を解明するための貴重な材料にするのが遺体科学。
遠藤さんは、上野動物園で亡くなったパンダも解剖をしたのですが、
パンダも、他のネズミでも、なんら変わらない、謎を持つ遺体である、と言い切っているのも印象的でした。
遠藤先生の唱える遺体科学の分野は
まだまだ認識が浅いらしく、
「意味もなく遺体を集めても意味はない」とはっきりと言われることもあるそうです。
今は意味がないように、無駄なように見えても、
それが蓄積されて、データーとなることで意味をなすものが、
遺体科学なんだ!と。
実際、50年の間に積み重なってきたデーターをもとに
地球温暖化が、ネズミの巨大化に影響を与えたか?
という研究のとても有効なデーターになったそうです。
とても興味深い本でしたが…
決定的に写真が少ない!
これって、獣医学部の学生が読む本なんでしょうかねえ。
いろいろ説明があって、頭では想像するのですが、限界があります。
写真など含めて説明してくれると非常に助かるのですが・・・
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