映画 「初恋」2006年06月14日 22時58分29秒



他の映画を見ていたときに、宣伝で見てからすごく気になってました。

「三億円事件の実行犯」
―私はこの物語を実話だと思っています…

とというくだりではじまります。

あの府中の強盗事件の犯人は女子高生だった。

これがキーワードなんですが、
不思議な映画でした。
タイトルが「初恋」って事ですから、恋が絡んでいるのです。

1960年代。
学生闘争とか、若者が何をしたらいいのか、自らの道を見失った時代。

一人の少女と、青年が出会った。

どんな小さなことで、さわいでみてもまったく世間は変わらない
些細な事として流される。
何をしても、何をしても。自分たちの存在意義が見つけられない。

時代を反映した映画です。

あえて、主人公の薄暗い背景などを説明しないで
鑑賞者に余韻を与える、
メインの話だけでも、充分だともうのですが
あえて、中だるみになってしまうのを覚悟で
若者たちのノスタルジーを現していた所が印象的でした。


最初に、主人公のみすずが教われて警察に保護されるんですよ。
でも誰も迎えに来ない。
泣きもしない。
そんなみすずに警察官は、思わず寂しい少女だなあ…というのです。
みすずが警察署からでて行くときには雨が降っていた。
おもむろに傘をはずし、雨に濡れる。
みすずには 誰かの前で泣く事も許されなかった。
そんな寂しい少女。

そして、親が政治家の東大生。
権力に憤りを感じて、自分で社会を変えようとするが
結局は無力さを痛感している青年。

3億円事件を通した、たった一つの恋。
そんな話です。
かなりこれまた賛否両論の映画だと思いますが
私はよかったと思いました。

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