死体に聴け2006年10月20日 20時43分32秒

「死体に聴け」
上野正彦 インデックスコミュニケーションズ

元東京都監察医務院長の上野さんの著書。

前に、「死体は語る」という本を、学生時代に先生より進められて読んだのがきっかけで、図書館で見つけると読んでいます。

上野さんは監察医。
東京都で不信死があると解剖などを行って死因を追求する医師の事です。

ドラマで「法医学教室の事件簿」シリーズがありますが
あんな感じですよね。殺された人の無念の声を聴く、そのエピソードとか。
今回の「死体に聴け」は
まず、監察医はなんであるかの説明などすごくわかりやすかったです。

残された死体から、死因を探る、というのは今までの著書にあったのですが、
今回は、制度自体に関しての説明が多く
まず、死体に遭遇したら?とかから始まるすごく読みやすかったですが…
びっくりしたのが

監察医制度があるのが、東京都23区だけだということ!

びっくりしましたよー!

23区以外で不信死で死んじゃったとしても、
気付かれないまま…って事もあるんですよ。

行政解剖とか司法解剖の違いとか。

でもこの監察医制度、成立のきっかけは
GHQというのも驚きです。
そんな昔に起因するんだって。
戦後のGHQの支配下において、餓死者が多くかった。
それほど飢餓状況なのか?と、GHQ上層部は問題視して
死因を追求する為に監察医制度を立ち上げたらしいです。
死因は結局、餓死ではなく、肺炎だったそうです

なーるーほーどー!