生きながらに火に焼かれて2008年08月03日 21時05分48秒


生きながら火に焼かれて
著者: スアド /松本百合子 訳 : ヴィレッジブックス

中東のヨルダンで生まれた著書のスアドは
「名誉の殺人」として、火あぶりにされた。
この地域では女性は、なんの価値もない
奴隷のように、家畜以下の扱いをされている。
昔の事ではなく、それは今も続いている習慣である。

結婚も親の決めた相手とするのは当たり前。

でも著書のスアドは、結婚前に恋に落ち、
そして妊娠した。
その結果、家の名誉を汚したとして
名誉を回復するために義理の兄の手により
火あぶりにされた。
スアドはそのあと、死ぬを待つだけだったのだが、
たまたまその地域にいた女性によって助け出された。


その女性の半生の一冊なんですが・・・
こんな事が、未だに行われているんだと思う反面
それが文化というものだと、納得してしまうところもあります。

他にも多くの女性が犠牲になったと思うのですが
それ自体に疑問を持たなかった女性も多かったのではないでしょうか?

スアドは、とても頭が良い女性だったのではないでしょうか?
だからこそ、その風習に対して疑問を持ってしまった。
疑問を持ったことが、不幸であり、幸福だったのでは・・・
そう感じました。
何が幸せで、不幸せなのか?色々考えてしまいました。
作中で「ありがとうと誰かにいえるのが嬉しかった」という言葉が強く心に残りました。