いのちの食べかた 森達也2008年06月02日 07時45分49秒


いのちの食べかた : 森達也 : 理論社
この本はどんな形であれ、全ての人に一度は読んで欲しい本棚あと思いました。

以前同名の映画を見ました。
淡々と「食べ物がどうやって作られるか」という内容を
記録したアメリカの作品です。
これは日本における肉・豚に焦点を置いた作品です。
魚市場での魚の解体
市場の目玉企画として、マグロの解体等見たことがあります。
しかし、豚や牛は?

本当に知りませんでした。
日本における牛や豚の解体は
品川駅の近くにある
「東京都中央卸売市場食肉市場」です。
ここに運ばれてきた牛や豚は 屠殺されます。
屠殺には、ケガレの概念などもあり差別されたりしています
著者は「肉を食べるな」などは一切いいません
大事なのは「知ること」。これを繰り返します。
私たちが当たり前に食べている命が
どんな風にやってきているのか、それを「知っていて欲しい」
と繰り返します。

そして、人が他の命の上に成り立っていることを通じて、人類の差別問題など広く問題提起をしています。
人と人との関係性も「決め付けることではなく相手を知ること」それが大事だと。
いろんな人に読んで欲しいと思うけど
プレゼントするにはちょっと抵抗がある一冊。

これって、小学生でも読める文章かつ文字なので
学校などの図書として活用して欲しいなーと思います。

難しい内容なので、作者の意図を伝えるのも難しいと思いますが
伝わったとしたら何よりも変え難い大事な思想や考え方が根付くのではと思います。