映画 嫌われ松子の一生 ― 2006年07月03日 00時51分14秒
前に原作の紹介はしましたが、ようやく映画を見てきました。
見て何だか複雑でしたね
一言で言うと、強烈ではないんですが
一生なんか心に引っかかりそうな内容でした。
浮浪者のような中年女性の死体が荒川河川敷で発見される
名前は川尻松子。
故郷の福岡からは絶縁されていたが、遺骨を引き取りに弟が来て
その息子、松子から見れば甥がアパートを引き払うことになった。
その間に、松子の人生を振り返る…
川尻松子は高校教師だったが、修学旅行のときに
お金紛失事件があり、犯人と目されたのは
当時のけんかばかりしている不良少年。
でも少年は「俺じゃないと」だから、
松子は自分がとったことにして…と考えてしまい
そこから転落人生を送る…
文字を読むのが好きな私としては、
原作の方が登場人物の心理描写などが取れてよかったんですが
原作の方はひたすら不幸なんですよ。
映画の冒頭でも言っていますが
物語にはヒロインがいて、誰もがそのヒロインだと自分は思っているが
実際はその他大勢なんだって、
それが現実。
ってキーワードなんですよね。
松子はひたすら、誰かに一新に愛されて、必要とされたかっただけだった。
小さい頃は父親に。
大人になっては男性に。
でも、すれ違って、しまう。
だから…
そういう意味で 痛い 内容なんですよね。
どこかしらで思うじゃないですか?
そういう世界って。理想どおりにいけばいい世界っていいなあって。
小説ではひたすら、その部分がクローズアップされていたのですが
映画ではミュージカルのようにコミカルに?
ひたすら「幸せになりたいのよ!」っていう松子。
最初は、それは松子の強さか?とも思ったんですが
途中では「お前はいつ自分でものを考えるんだ?」っていらいらしたり
すっかり感情移入してました。
これから、事故とかにあわなければ
適度に長い人生を送ると思いますが
まず、自分は何をしたかったのか?って思うように
反面教師にしたい映画…かもしれませんね?
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