少女2009年07月08日 08時02分43秒


 少女 湊かなえ 早川書房 

「告白」で衝撃的なデビューをした湊かなえさんの2冊目。
告白程の衝撃や怖さを感じはしませんでしたが、
別の意味の怖さを感じました。
タイトルにもなっている少女、高校生の女性性とが主人公。
この年代は、学校裏サイトなどで
ネットの誹謗中傷にさらされている
そんな中に起きた出来事。

私が学生の時には、ネットなんてなかったから
こんな時代だったら、敦子のように感じてしまうんだろうなと
そういった怖さを感じました。
距離をおいた立場から見たら「よくあること」でも、
当事者になってしまったことでの恐怖があるよな、と思います。

それに複雑に登場人物が交差していくのが
とても面白く、一気に読んでしまいました。
メインの登場人物、由紀と敦子のすれ違っているようで
思いやっているところ、
前作の傾向からすると、最後が破滅するのかなと思っていましたが、
この2人は前向きでちょっと意外でしたが…
でも、ラストで、ああ、やはり湊さんの作品だと思いました。

わたし、男子校出身です。2009年07月08日 20時37分58秒


わたし、男子校出身です。椿姫彩菜 ポプラ社

いやー、びっくりです。椿姫さん、マジにきれい。
小さい頃から、女性であるとずっと悩んで
そして、本来の姿になった。
本来の姿になるためにどれだけ大変だったか、その自叙伝。

私は女性でありますが、女性であるって強く意識したことがないというか…
うーん、私は椿姫さんが近くにいたとしても
それも個性だと普通に接している気がする。
ただ、あまりにも「女のこ」なので、逆にざっくばらんでいい加減で、化粧もしない私とは性格的に合わない気がするなあ、と思いました。
勝手に想像するならば
「なんで、女性なのに、もっと女性であることに気を使わないのかしら」と、思われているんだろうなって、思うかもしれない。
それほどまでに、椿姫さんは「女性」だったんですよね。

そういう意味であまりにも女の子すぎて、私は引いてしまうところが…
作中で埼玉県出身とありましたが、「昔は鋳物で有名だった…」って、私が住んでいる市だよ!って、埼玉県人同士どころか、同じ市だったことにびっくり。